特集
レビトラ
どんな薬?
2003年にドイツのバイエル社から発売され、世界で二番目にできたED治療薬、それがレビトラです。 最古参であるバイアグラとの大きな違いは「食事の影響を受けにくい」というところ。 レビトラの説明書には「標準的な食事の影響がない」とありますが、補足にて「総エネルギーに占める脂肪の割合が30%」とあります。意味不明です。 つまり一般男性の標準的食事が約700kcal、そのうち脂肪の割合が30%なら大丈夫ということ。
ある意味、レビトラは食事の影響を受けやすかったバイアグラの欠点を解消するために開発されたED治療薬ともいえるのです。
また、バイアグラでは思うような効き目を感じることができなかった人が、レビトラを試してみたら実感することができたというケースも多いようですね。 糖尿病を患っている方に対してバイアグラよりレビトラの方が有効であるというデータもあるようです。 そういった面からもバイアグラの補助的役割の強い薬と言えるかもしれません。
レビトラの効果
レビトラの効果や作用は実はバイアグラとほぼ同じで、レビトラの有効成分である「塩酸バルデナフィル水和物」には、勃起を妨げる酵素「5型ホスホジエステラーゼ」の働きを阻害する作用があります。(勃起のメカニズムと5型ホスホジエステラーゼについてはバイアグラのページで説明しています) 有効成分は違えど、薬としての作用はバイアグラと変わらないというワケですね。 しかし、有効成分が違うぶん、薬の効き方に差がでてきます。 それが、「食事の影響を受けやすいか否か」というところ。食事の影響を受けたくない、食事のタイミングに左右されたくない、と考える人はバイアグラよりレビトラの方が向いているかもしれません。
また、報告などをリサーチしてみると、バイアグラより若干、即効性があり、効力が強いというデータも見つけることができました。これもおそらく、有効成分の違いからくるものですね。 バイアグラの効力にいまいち、納得のいかない場合はレビトラを試してみるのも有効な手段かもしれませんね。
あと、忘れてはならないのが、レビトラにも性的刺激を受けないと勃起させる効果はないということ。服用すれば自然に勃起するものではなく、性的刺激を受けることで初めて勃起に至る薬だということです。性的欲求ありきでききめを発揮する薬ですので、あしからず。
レビトラの効果時間について
レビトラの効果時間は5時間~10時間といわれています。この時間の開きは服用する種類の違いからくるもの。現在、日本で認可されているレビトラには5mg、10mgと20mgの3種類ありますが、基本的には5mgは効果が低すぎるので医療機関で置いていないところも多いようです。 よって10mgか20mgの2択で考えていくのがよいでしょう。 このどちらを服用するかによって効力と持続時間が変わってくるのです。 一般的には、10mgで大体5~6時間、20mgで8~10時間程度の持続時間があるといわれています。 服用する人の体質やコンディションに左右されてしまうところではありますが、通常これくらいの時間、効果を実感できるとのことです。
また、前述したように食事の影響を受けにくいのがレビトラの特徴ではありますが、空腹時と満腹時では作用が出始める時間と効力に差があるともいわれています。 これはもちろん空腹時の方が効力が出やすいということ。胃の中に内容物がない状態で服用すると、薬の成分がより吸収されやすくなるため、そのぶん効き目が強くなり作用時間も早いというワケです。 ですので、より効果に即効性を求める場合は、空腹時に服用することが望ましいといえるでしょう。
服用で現れるレビトラの副作用は?
副作用として主に現れる症状は「顔のほてり」と「目の充血」。これは服用者のほとんどに現れる症状で、バイアグラの副作用と同じですね。 その他には「動悸」や「頭痛」、「鼻づまり」といった症状に見舞われる人が多いようです。 どの症状もレビトラの効果が切れると同時に治まっていくものなので、さほど気にする問題でもないとのことですが、症状の重さや効果時間が切れても長時間症状が治まらないといった際には、必ずクリニックで相談するようにしましょう。
また、レビトラの服用時にグレープフルーツを食べることも厳禁です。 なんでも、グレープフルーツには薬の血中濃度を上昇させる作用があるため、重篤な副作用を引き起こす危険性があるのだとか! たかがグレープフルーツ、されどグレープフルーツ。最悪の場合、命の危険にもかかわってくるので注意してくださいね。
レビトラを服用できない人のタイプ
残念ながらレビトラには服用することのできないタイプの人がいます。
- ・レビトラの成分に対してアレルギー反応を起こしたことがある人。
- ・心臓や心血管に問題があり、性交渉自体に体がついていかない人。
- ・重い肝機能障害を患っている人。
- ・先天的に不整脈がある人。
- ・現在、抗不整脈薬を使用中の人。
- ・6ヶ月以内に脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴がある人。
- ・重い肝機能障害を患っている人。
- ・血液透析が必要な腎障害を患っている人。
- ・低血圧(最大血圧が90mmHg以下)の人。
- ・高血圧(最大血圧が170mmHg以上または最小血圧が100mmHg以上)の人。
- ・不安定狭心症のを患っている人
- ・抗ウイルス薬(HIV治療薬)、抗真菌薬(内服)を服用している人。
- ・網膜色素変性症(進行性の夜盲)のを患っている人。
以上の人は、レビトラを服用することで、現在抱えている病の症状を悪化させてしまう可能性や、命にかかわる重篤な副作用を発症してしまう危険性があるので、服用することができません。 上記のどれかに該当するタイプの人は、レビトラの処方を行っているクリニックに相談して、自分の体に合ったED治療法を新たに見つけられることをおすすめします。
レビトラと併用することができない薬
硝酸剤
この薬はレビトラと一緒に服用することで、過剰に血圧を下げてしまう可能性が高いため、常用している人はレビトラを服用することができません。
抗ウイルス薬 (HIV治療薬)
この薬はレビトラと一緒に服用することでレビトラの成分の血中濃度が過剰に上昇してしまう可能性があるため、常用している人はレビトラを服用することができません。
内服の抗真菌薬
抗真菌薬(水虫などのカビによる感染症の治療薬)はレビトラと併用することで、レビトラ成分の血中濃度を必要以上に上昇させてしまう可能性があるため、併用することができません。
抗不整脈薬
不整脈薬との併用は心臓の動きに異常をきたす危険性があるため、レビトラと一緒に服用することはできません。